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⑧新興国株が下落しやすい局面とは?過去に何が起きてきたのか

新興国株に投資していると、
「なぜこのタイミングで下がるのか分からない」
と感じる場面に何度も出会います。

  • 個別の悪材料は見当たらない
  • 経済成長は続いているはず
  • ニュースを見ると理由が曖昧

それでも、新興国株は大きく下落します。

しかし、新興国株の下落は
ランダムに起きているわけではありません。
過去を振り返ると、
**繰り返し現れる“典型的な局面”**があります。

この記事では、
新興国株が下落しやすい状況を
構造的に整理します。


目次

新興国株が弱くなる局面には共通点がある

下落の引き金は「新興国固有」とは限らない

多くの人は、

  • 新興国の政情不安
  • 特定国の経済悪化

を想像しますが、
実際には グローバル要因が引き金になることがほとんどです。

新興国株は、
世界の資金の流れの中で
リスクの高い資産として扱われています。

そのため、
世界全体の環境変化に非常に敏感です。


新興国株が下落しやすい代表的な4つの局面

① 米国金利が上昇する局面

新興国株が最も弱くなりやすいのが、
米国金利の上昇局面です。

  • 米国債の利回りが上がる
  • 安全な利回りが得られる
  • リスク資産の魅力が相対的に低下

その結果、

  • 新興国から資金が引き上げられる
  • 米国へ資金が戻る

という動きが起きやすくなります。

② 米ドル高が進む局面

米国金利の上昇とセットで起きやすいのが、
米ドル高です。

新興国では、

  • ドル建て債務を抱えている国・企業が多い
  • ドル高=返済負担の増加

という構造があります。

このため、
ドル高は新興国にとって
直接的なマイナス要因になります。


③ 世界的なリスクオフ局面

以下のような状況では、

  • 金融危機
  • 地政学リスク
  • 大規模な市場不安

資金は一斉に
**「安全だと考えられる場所」**へ移動します。

その際、

  • 新興国株
  • 新興国通貨

は、
最初に売られやすい対象になります。

このとき重要なのは、
新興国の中身に関係なく売られる
という点です。


④ コモディティ価格が急落する局面

多くの新興国は、

  • 資源輸出
  • エネルギー関連

への依存度が高い国です。

そのため、

  • 原油
  • 鉄鉱石
  • 農産物

などの価格が下落すると、
新興国全体への評価が下がりやすくなります。


なぜ下落が「連鎖」しやすいのか

株価と為替が同時に動く

新興国株の下落局面では、

  • 株価が下がる
  • 通貨も下がる

という現象が同時に起きやすくなります。

②の記事で整理した通り、
この組み合わせは
円ベースのリターンを大きく押し下げます。

ETFを通じた機械的な売り

新興国株の多くは、
ETFを通じて保有されています。

リスクオフ局面では、

  • ETFが一斉に売られる
  • 中身に関係なく指数全体が下落

という構造が働きます。

これにより、
下落が加速しやすくなるのです。


新興国株の下落局面でやってはいけないこと

「理由探し」に時間を使いすぎる

新興国株が下落すると、

  • 特定国のニュース
  • 政策発言

を探しがちですが、
多くの場合、
原因はもっと大きなところにあります。

個別の理由を追いすぎると、
判断が遅れます。

ナンピン前提で考える

下落局面で、

  • いずれ戻るはず
  • 安くなったから買い増す

と考えるのは自然です。

しかし新興国株では、

  • 下落期間が非常に長い
  • 戻らないケースもある

ため、
ナンピンはリスクを拡大させやすい行動です。

想定外の比率になっていないかを無視する

下落によって、

  • 新興国株の比率が想定以上に高まる
  • あるいは低くなる

ことがあります。

比率を見ずに放置すると、
ポートフォリオ全体が歪みます。


下落局面で取るべき現実的な対応

事前に「起きるもの」と理解しておく

新興国株の下落は、
異常事態ではありません。

あらかじめ、

  • どんな局面で下がるのか
  • どれくらい下がり得るのか

を理解しておくことで、
冷静に対応できます。

行動基準を「比率」で決める

新興国株では、

  • 価格
    ではなく、
  • ポートフォリオ比率

を基準に判断する方が合理的です。

この考え方は、
⑤「新興国株は何%までが妥当か」
に直結します。


まとめ

新興国株が下落しやすい局面は、

  • 米国金利上昇
  • ドル高
  • 世界的リスクオフ
  • コモディティ価格下落

といった、
繰り返し起きてきた状況です。

これらは、
新興国固有の問題ではなく、
グローバルな資金の動きによって起こります。

新興国株を扱う上で重要なのは、

  • 下落を予測すること
    ではなく、
  • 下落が起きる前提で設計すること

です。

次の記事では、
新興国ETFはどれを選ぶべきかについて、
見るべきポイントを整理していきます。

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この記事を書いた人

はじめまして。
当ブログ 「米国株投資の次に考える新興国株」 を運営しているイダウユです。
本業では、製造業で20年以上、経理・財務の仕事に携わってきました。
日々、企業の決算、資金繰り、投資判断、リスク管理と向き合う立場にあります。
個人としての投資歴は20年以上で、米国株を中心に、新興国株・ETF・為替を含めた分散投資を続けています。
株式投資、FX、先物取引に手を出して、結局株式投資に落ち着きました。

米国株投資は、多くの日本人投資家にとって最も再現性の高い投資手法だと感じています。

一方で、ある程度投資を続けていくと、
米国株だけで本当に良いのか
新興国株はどこまで組み入れるべきか
成長性が高いと言われる国に投資する意味はあるのか
といった疑問を持つようになります。

私自身も、そうした問いを持ちながら
新興国株投資で思うような成果が出なかった経験があります。

そこで気づいたのは、
新興国株投資は「知識」や「我慢」の問題ではなく、
構造を理解せずに使うと失敗しやすい投資だということでした。

このブログでは、
爆益を狙う話
将来性だけを強調する話
誰にでも当てはまる「正解」
は扱いません。

代わりに、
なぜ新興国株は期待通りにいかないことが多いのか
米国株と何が決定的に違うのか
ポートフォリオの中でどんな役割を持たせるべきか
といった点を、数字と構造を中心に整理しています。

新興国株は、
主役にすると難しく、脇役として使うと意味が出る資産だと考えています。

投資スタンスについて
投資判断はすべて自己責任
特定の銘柄・商品を強く推奨することはありません
期待リターンよりも「想定外に耐えられるか」を重視します
このブログの内容は、
特定の投資行動を勧誘するものではなく、
判断材料を整理するための情報提供を目的としています。

このブログが役立つ方
米国株投資をすでに実践している方
新興国株に興味はあるが、踏み切れずにいる方
過去に新興国株でうまくいかなかった経験がある方
投資を「夢」ではなく「設計」として考えたい方

そうした方にとって、
冷静に考えるための視点を提供できれば幸いです。

(免責事項)
当ブログは、投資に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、
特定の金融商品・投資行動を推奨するものではありません。
投資判断はご自身の責任において行ってください。

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