新興国株について調べ、
①〜⑨の記事を読んできた人の中には、
次のような気持ちになっている方も多いのではないでしょうか。
- 新興国株は難しそう
- 米国株だけでも十分では?
- いっそ新興国株は入れなくてもいいのでは?
これは、とても健全な疑問です。
結論から言えば、
新興国株を入れないという選択は、十分に「正しい戦略」になり得ます。
この記事では、
新興国株を入れない判断が合理的になる理由と、
それでも入れる価値がある人の条件を整理します。
新興国株を「必ず入れるべき」という前提はない
教科書的な分散論の影響
投資の世界では、
- 分散投資が重要
- 世界中に分散すべき
という考え方がよく語られます。
その流れで、
「新興国株も入れておいた方がいい」
と説明されることが多くなります。
しかし、
分散は目的ではなく手段です。
「何のために分散するのか」が曖昧なままでは、
かえってポートフォリオが不安定になります。
新興国株を入れない選択が合理的な理由
米国株だけで十分に完結するケースが多い
米国株市場は、
- 世界最大の株式市場
- グローバル企業が多数上場
- 売上・利益は世界中から
という特徴があります。
つまり、
米国株に投資するだけで、間接的に世界へ分散
している側面があります。
このため、
- 安定性
- 成長性
- 流動性
を重視する場合、
米国株中心の構成は非常に合理的です。
新興国株は管理コストが高い
新興国株を組み入れると、
- 為替の確認
- 比率の管理
- 長期停滞への忍耐
といった追加の負担が発生します。
これらを「苦にならない」と思える人は多くありません。
管理が負担になるなら、
最初から入れない方が投資は安定します。
下落時の心理的ダメージが大きい
⑧の記事で見た通り、
新興国株は下落しやすい局面がはっきりしています。
- 米国金利上昇
- ドル高
- リスクオフ
こうした局面では、
- 新興国株だけが大きく下がる
- 米国株との差が一気に広がる
ということが起きがちです。
このとき、
「やはり入れなければよかった」
と感じてしまうと、
投資全体の継続が難しくなります。
新興国株を入れないことで得られるメリット
ポートフォリオがシンプルになる
新興国株を入れないと、
- 資産配分が分かりやすい
- 管理が楽
- 判断が減る
というメリットがあります。
投資は、
続けられることが何より重要です。
比較によるストレスがなくなる
新興国株を入れていると、
- 米国株は好調
- 新興国株は低迷
という比較を
常に意識することになります。
入れなければ、
そもそも比較する必要がありません。
これは、
長期投資では大きなメリットです。
それでも新興国株を入れる価値がある人
ここまで読むと、
「新興国株はいらないのでは?」
と感じるかもしれません。
しかし、
新興国株を入れることが向いている人もいます。
新興国株を入れてもよい人の条件
次の条件を満たす人です。
- 新興国株の弱点を理解している
- 長期停滞や下落を想定している
- ポートフォリオ比率を厳格に管理できる
- 米国株と比較しても動揺しない
この場合、
新興国株は「分散要素の一部」として
意味を持ちます。
入れる場合でも「主役」にしない
新興国株を入れるとしても、
- ポートフォリオの中心
- 高リターン源
として扱うのは危険です。
⑤の記事で整理した通り、
あくまで補助的な位置づけが現実的です。
「入れない」も立派な投資判断
投資では、
- 何を買うか
と同じくらい、 - 何を買わないか
が重要です。
新興国株を入れない判断は、
- 逃げ
- 保守的すぎる
わけではありません。
それは、
自分のリスク許容度と目的に合った設計
である可能性があります。
まとめ
新興国株を入れないという選択は、
- 米国株中心で十分だと考える人
- 管理のシンプルさを重視する人
- 下落時のストレスを避けたい人
にとって、
非常に合理的な判断です。
新興国株は、
- 必ず持つべき資産
ではなく、 - 理解した人だけが使う選択肢
です。
